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決議・意見書一覧

平成26年 第3回定例会

件名 ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書
内容  ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成は、現在、肝炎治療特別促進事業として実施されているが、対象となる医療が、B型・C型肝炎ウイルスの減少を目的とした抗ウイルス療法であるインターフェロン治療とB型肝炎の核酸アナログ製剤治療に限定されているため、医療費助成の対象から外れている患者が相当数にのぼる。特に、肝硬変・肝がん患者は高額の医療費を負担せざるを得ないだけでなく、就労不能の方も多く、生活に困難を来している。
 また、肝硬変を中心とする肝疾患も身体障害者福祉法上の障害認定(障害者手帳)の対象とされているものの、医学上の認定基準が極めて厳しいため、現在の制度は、肝炎患者に対する生活支援の実効性を発揮していないとの指摘がなされている。
 平成23年12月の特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法制定時には、「とりわけ肝硬変及び肝がんの患者に対する医療費助成を含む支援の在り方について検討を進めること」との附帯決議がなされた。しかし、国においては、肝硬変・肝がん患者に対する医療費助成を含む生活支援について、新たな具体的措置を講じていない。
 肝硬変・肝がんにより多くの方が亡くなっており、医療費助成を含む生活支援の実現は、喫緊の課題である。
 よって、本区議会は国会及び政府に対し、下記事項を実現するよう強く求めるものである。

                            記

1 ウイルス性肝硬変・肝がんに係る医療費助成制度を創設すること
2 身体障害者福祉法上の肝機能障害による身体障害者手帳の認定基準については、患者の実態に応じた認定制度にすること
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日
                                   葛飾区議会議長

衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣 あて



件名 地方税財源の拡充に関する意見書
内容  住民福祉の増進等に責任を負う地方自治体においては、地方がその責任と権限に応じた役割を果たせるよう、地方税財源の拡充を図る必要がある。
 しかし、国は、平成26年度税制改正において、地方法人特別税・地方法人特別譲与税を廃止しないだけでなく、地方の貴重な自主財源である法人住民税の国税化を新たに導入し、消費税率の10パーセントへの引き上げ時には、法人住民税の国税化をさらに進めるとした。
 こうした措置は、地方税財源の拡充につながらず、地方の自立そのものを妨げ、地方分権の流れに逆行するものである。併せて、来年度からは法人実効税率の引き下げが予定されており、地方税財政への影響が強く懸念されている。
 また本区においては、住民の暮らしや企業活動を支えるため、急激に押し寄せる高齢化への対応や保育所待機児童の解消、高度成長期に全国に先駆けて建設された公共施設の維持・更新、防災力の強化、産業振興対策など、大都市特有の膨大な財政需要が存在しており、税収の多さのみに着目して、財政的に富裕であると断ずることは適当でない。
 地方自治体が責任を持って充実した住民サービスを提供していくためには、需要に見合う財源の確保が不可欠であり、地方財政が抱える巨額の財源不足という問題は、限られた地方税財源の中での財源調整では根本的な解決を図ることはできない。
 よって、本区議会は国会及び政府に対し、法人実効税率の引き下げを行う場合には、国の責任において確実な代替財源を確保するなど、全ての地方自治体の歳入に影響を及ぼさないよう万全の対応を行うとともに、地方税の根本原則をゆがめる地方法人特別税・地方法人特別譲与税と法人住民税の国税化を直ちに撤廃して地方税として復元し、地方が担う権限と責任に見合う地方税財源の拡充という本質的な問題に取り組むよう強く要請するものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日 
                                   葛飾区議会議長

衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、総務大臣 あて


件名 産後ケア体制の支援強化を求める意見書
内容  子育て支援については、国や各自治体の取り組みにより、妊娠・出産・育児と引き続いた支援策が講じられてきたが、現在、大きな課題となっているのが出産前と直後の対応であり、特に、妊娠中から切れ目のない継続的な支援が必要となっている。出産により女性の心身には大きな負担が生じるが、特に出産直後から1か月間は、身体的な負荷に加え、急激なホルモンバランスの変化により、精神的に不安定になる傾向が強く、十分な休養とサポートが必要である。
 しかし、近年、晩婚・晩産により女性の出産年齢が年々高くなってきていることから、出産する女性の親の年齢も高齢化し、十分な手助けを受けられない状況である。
 また、核家族化が進み、地域との交流も希薄化している中で、不安を抱えたまま母親としての育児がスタートするケースが多くなっている。
 良好な母子の愛着形成を促進するうえで、出産直後の1か月間が最も大事な時期であり、さらには産後早期の親子関係が虐待や育児放棄の予防・早期発見などの役割も果たすと言われていることから、出産直後の母親への精神的・身体的なサポートは欠かせないものとなってきている。
 国は平成26年度の予算に、これまで支援が届かなかった産後の女性の心身をサポートする「妊娠・出産包括支援モデル事業」を計上したが、少子化対策を進めるにあたって「産後ケア対策」は喫緊の課題であり、早急に確立する必要がある。
 よって、本区議会は政府に対し、下記項目の実現を強く求めるものである。

                            記

1 「妊娠・出産包括支援モデル事業」を着実に実施すること。その上で、本事業の成果を速やかに検証し、全国の自治体で円滑に産前・産後の支援、特に産後ケアを提供できる体制を構築すること
2 モデル事業の展開に当たっては、経済的な理由により、産後ケアが受けられないことがないよう、利用者負担軽減策を同時に実施すること
3 単なる家事支援ではなく、出産後の母子のこころとからだの適切なケアが提供できるよう、産後ケアを担う人材育成を目的とした研修を行うこと
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日
                                   葛飾区議会議長

内閣総理大臣、厚生労働大臣 あて


件名 奨学金制度の充実を求める意見書
内容  独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度は、経済的理由により修学に困難がある大学生等を対象とした国が行う貸与型の奨学金で、無利息の第一種奨学金と年3%を上限とする利息付の第二種奨学金があり、平成24年度の貸付実績は、第一種が約40万2,000人、第二種が約91万7,000人となっている。
 しかしながら、近年、第一種、第二種とも、貸与者及び貸与金額が増加する中、長引く不況や就職難などから、大学を卒業しても奨学金の返還ができずに生活に苦しむ若者が急増しており、平成24年度の返還滞納者数は約33万4,000人、期限を過ぎた未返還額は過去最高の約925億円となっているのが現状である。
 同機構は、返還が困難な場合の救済手段として、返還期限の猶予、返還免除、減額返還などの制度を設け、平成24年度からは無利息の第一種のみ「所得連動型無利子奨学金制度」を導入している。さらに、平成26年度からは延滞金の賦課率の引き下げを実施しているが、これらの救済制度は要件が厳しく、通常の返還期限猶予期間の上限が10年間であるなど、様々な制限があることに対して問題点が指摘されている。
 よって、本区議会は政府に対し、意欲と能力のある若者が、家庭の経済状況にかかわらず、安心して学業に専念できる環境を作るため、下記の事項の実施について強く求めるものである。

                           記

1 高校生を対象とした給付型奨学金制度の拡充を行い、大学生などを対象とした給付型奨学金制度を早期に創設すること
2 オーストラリアで実施されているような、収入が一定額を超えた場合に、所得額に応じた返還額を、課税システムを通じて返還ができる所得連動返還型の奨学金制度を創設すること
3 授業料減免を充実させるとともに、無利子奨学金をより一層充実させること
4 海外留学を希望する若者への経済的支援を充実させるため、官民が協力した海外留学支援を着実に実施すること
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日
                                   葛飾区議会議長

内閣総理大臣、文部科学大臣 あて


件名 「手話言語法(仮称)」制定を求める意見書
内容  手話とは、日本語を音声ではなく、手・指・体などの動きや顔の表情を使って表す、独自の語彙や文法体系を持つ言語である。また、手話を使う人たちにとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、必要な情報獲得とコミュニケーションの手段として大切に守られてきた。
 しかしその一方では、聾学校において手話が禁止され、社会では手話を使うことで差別されてきた長い歴史があった。
 平成18年12月に国連総会において採択された障害者権利条約には、「手話は言語」であることが明記されている。
 日本政府は、障害者権利条約の批准に向けて国内法の整備を進め、平成23年8月に改正された障害者基本法では、「全ての障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められるとともに、同法第22条では、国・地方公共団体に対して、情報保障施策を義務付けていることから、早急な対策が求められている。
 よって、本区議会は国会及び政府に対し、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身に付け、手話で学べ、自由に手話が使え、さらには手話を言語として普及・研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」を早急に制定するよう、強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日 
                                   葛飾区議会議長

衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、
文部科学大臣、厚生労働大臣 あて

件名 中川堤防の耐震化促進を求める意見書
内容  本区は川に囲まれた地域であり、水害に対しての備えは本区にとって重要な課題である。しかし、本区の中央を流れる中川においては、七曲の部分での護岸整備がまだ半分以上未整備の状態である。
 昨年度改正された本区の地域防災計画では、東京湾北部地震の想定において、区内の大部分が液状化危険度の高い地域となっており、危険度の低い地域を大きく上回っている。当然、中川沿岸地域も液状化危険度が高い地域となっており、護岸の耐震化は、本区にとって喫緊の課題といえる。
 こうした状況の中、東日本大震災の際には北上川や久慈川などの東北・関東地方の河川において堤防が崩れた例もあることから、東京都は、平成24年12月に新しい整備計画を作成した。この整備計画によれば、中川の護岸の耐震整備については、完成期限が平成33年となっている。
 しかし、想定される首都直下型地震の確率から見ても、中川の護岸の耐震化は、区民の命と暮らしを守るうえでの優先課題のひとつであり、早急な対策が必要である。
 よって、本区議会は政府及び東京都に対し、中川堤防耐震化の整備計画を前倒しして、整備を急ぐことを強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成26年10月17日
                                   葛飾区議会議長

国土交通大臣、東京都知事 あて

件名 消費税の軽減税率制度の導入に向けた環境整備を求める意見書
内容  内閣府が9月8日に発表した平成26年4〜6月期の国内総生産の改定値は、8月に発表された1.7%減、年率6.8%減から年率に換算した実質の伸び率がマイナス7.1%へ下方修正された。マイナス成長は、東日本大震災の影響で景気が大きく落ち込んだ平成23年1〜3月期(年率6.9%減)を上回る大きさとなった。
 平成24年8月には、一層本格化する少子高齢社会にあって、社会保障の費用を安定的に確保し、将来にわたって持続可能な社会保障制度を維持・強化していくために「社会保障と税の一体改革」関連8法案が成立した。
 これを受け、安倍総理は法律どおり本年4月1日から消費税率を5%から8%へ引き上げを実施したものの、増税が要因とされるマイナス成長が示される中で、法律ではさらに平成27年10月には10%へ引き上げられる予定となっている。
 一方、消費税率の引き上げは、国民の暮らし、特に中堅・低所得者層の生活に大きく影響を与えることから、8%引き上げによる「簡素な給付措置」が実施されているが、これはあくまでも一時的な給付措置であり、抜本的かつ恒久的な対応が求められている。
 特に、新聞や書籍など、民主主義社会にとって不可欠なものや、米などの基礎食品など生活必需品に「軽減税率制度」の導入を図ることは、逆進性対策ではあるが、国民の消費税に対する理解を得るためにも必要な制度であり、各種世論調査でも約7割の国民が導入を望んでいるところである。
 与党の平成26年度税制改正大綱では「消費税10%時に、軽減税率制度を導入すること」が合意されたが、前記したGDPのマイナス成長の要因が各々示される中において、今後詳細な検討が必要である。
 よって、本区議会は政府に対し、予定通り消費税を10%に引き上げる場合には、軽減税率を適用する対象、品目、中小事業者等に対する事務負担の配慮などを含めた制度設計の基本方針について、鋭意検討を進め、その実現に向けての環境整備を速やかに図ることを強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成26年10月17日
                                    葛飾区議会議長

内閣総理大臣、財務大臣、総務大臣、
社会保障・税一体改革担当大臣 あて

件名 雇用の安定と公正な処遇を求める意見書
内容  我が国は、働く者のうち約9割が雇用関係の下で働く「雇用社会」である。
 この「雇用社会日本」の主人公である雇用労働者が、安定的な雇用と公正な処遇の下で安心して働くことができる環境を整備することは、デフレからの脱却、ひいては日本経済・社会の持続的な成長のために必要である。
 しかしながら、現在、政府内に設置された一部の会議体では、「解雇の金銭的解決制度」や「ホワイトカラー・イグゼンプション」の導入等、労働者の安定的な雇用や処遇が損なわれる恐れのある議論がなされている。
 また、産業競争力会議の分科会の提言では、労働保護ルールに留まらず、労働政策に係わる基本方針の策定のあり方にも及んでいるが、雇用・労働政策は、ILOの三者構成原則に則り、労働政策審議会においても議論すべきものであると考える。
 よって、本区議会は国会及び政府に対し、こうした現状を鑑み下記の事項を実施するよう強く求めるものである。
   
                            記

1 規制改革にあたっては、使用者側と労働者側の双方の意見を踏まえた議論に基づいて検討を行うこと
2 低賃金や低処遇のままの派遣労働の拡大にならないよう、より安定した直接雇用への誘導と派遣労働者の処遇改善に向けた対応を行うこと
3 雇用・労働政策に係わる議論はILOの三者構成主義に則って、労働者代表委員、使用者代表委員、公益委員で構成される労働政策審議会において慎重に検討を行い、雇用労働者が不利益を被ることなく、安心して働くことができる法と施策を整備すること
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
 平成26年10月17日
                                   葛飾区議会議長

衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、
規制改革担当大臣、経済再生担当大臣 あて