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件名 |
「受診時定額負担制度」導入に反対する意見書 |
内容 |
平成23年6月30日、政府・与党社会保障改革検討本部は、社会保障・税一体改革の中で、初診・再診時に一定の負担を求める「受診時定額負担制度」の導入を提案した。その後、社会保障審議会医療保険部会が、同制度の導入を当面見送る方針を明記したと報道がなされたが、現在もなお引き続き検討がなされている状況にある。この制度は、高額療養費制度の見直しにあたりその財源の確保を理由に、患者に新たな負担を求めるものである。
しかし、本来、高額療養費制度は、保険加入者全体で支える仕組みであり、財源が不足する際は、税財源など公費による負担や保険料により対応すべきものである。
したがって、今回提案された制度は、患者間で負担を支え合うことになり、医療保険制度の相互扶助の精神に反し、国民皆保険制度の崩壊につながる懸念がある。
また、我が国の患者の一部負担割合は、すでに先進諸国の中でも高い水準にあり、しかも、改正された健康保険法において「医療の給付の割合については将来にわたり7割とする」とされているにもかかわらず、患者にこれ以上の負担を強いることは、認められるものではなく、多くの患者の受診抑制と症状の重篤化など、国民の健康に重大な影響を及ぼすものである。
よって、本区議会は国会及び政府に対し、誰でも同じ医療を受けることができる国民皆保険制度を堅持するために「受診時定額負担制度」を導入しないよう、強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣、内閣官房長官、
国家戦略担当大臣、社会保障・税一体改革担当大臣 あて |
件名 |
円高から中小企業を守る対策を求める意見書 |
内容 |
欧州経済の混乱や米国経済の低迷などを原因として、かつてないほどの円高になっている。現下の円高による経済情勢は、震災に続く新たな試練とも言える異常事態であり、円高対策は政府が総力を挙げて取り組むべき喫緊の課題である。
このまま円高を放置すると、我が国の製造業等に深刻な影響を与え、企業の国際競争力の低下から、特に中小企業の経営悪化や雇用の喪失、さらには国内産業の空洞化が予測される。
政府は10月、円高対策を閣議決定し、11月に成立した第3次補正予算には資金繰り支援などの中小企業対策を盛り込んだが、円高が長期化する懸念がある中、中小企業の損失を最小限にするためにも、更なる具体策を実施するべきである。
よって、本区議会は政府に対し、円高から中小企業を守る対策として、下記の項目を迅速かつ適切に講じるよう強く求めるものである。
記
1 雇用対策及び地域雇用の創出策として、「緊急雇用創出事業臨時特例基金」、「ふるさと雇用再生基金」、「重点分野雇用創造事業基金」を積み増し、事業を延長すること
2 円高関連倒産の大半を占めている「通貨デリバティブ(金融派生商品)」被害に対し、相談体制の整備や金融ADR(裁判外紛争解決制度)の活用を促す指導等、対策を強化すること
3 負担転嫁やダンピング防止など、下請けいじめの監視・防止策を強化すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(金融) あて |
件名 |
国民生活の安心と向上を図る各種基金事業の継続を求める意見書 |
内容 |
安心社会を構築するため、医療や介護の充実、子育て支援の強化などに対する各種基金制度が設けられ、地方自治体における迅速かつ柔軟な取り組みに対して支援が行われてきた。しかし、こうした基金事業の多くが今年度限りで終了となる。特に、下記に掲げる基金については、多くの関係者から事業継続を求める声が上がっている。
よって、本区議会は政府に対し、国民生活の安心と向上を図る上からも、こうした基金および基金事業を継続するよう強く求めるものである。
記
1 子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金
地方自治体における子宮頸がん予防ワクチン、Hibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの接種事業を財政支援する基金であり、ワクチン接種について予防接種法の対象疾病に位置付ける法改正が実現するまで継続すべきである
2 安心子ども基金、および妊婦健康診査支援基金
保育所や放課後児童クラブなどの整備を後押しする安心子ども基金、および妊婦健診の負担軽減を図る妊婦健診支援基金について、政府は新たに創設する子ども・子育て新システムの中で対応するとしているが、具体的な中身が明らかになっておらず、当面は両基金事業による対応が現実的であり、継続すべきである
3 介護職員処遇改善等臨時特例基金
介護職員の賃金引き上げなどを行うための基金として創設し、今年度末まで予算措置されているが、来年度以降の対応は、引き続き基金事業によるのか介護報酬によるのか、方向性がまだ見えていない。介護職員の処遇改善は極めて重要な課題であり、介護報酬で手当てできない場合は、既存の基金を積み増しし、着実に賃金引上げなどに充てられるよう措置すべきである
4 障害者自立支援対策臨時特例基金
障害者自立支援法の施行に伴う事業者の経過的な支援を行なうため、平成18年度から20年度までの特別対策として実施し、その後、既存事業の拡充や新たな事業を盛り込み、今年度末まで延長されている。来年度以降も、新体系移行後の事業所支援やグループホーム等の設置補助などが必要であり、基金継続によって柔軟な支援をすべきである
5 地域自殺者対策緊急強化基金
地域における自殺対策の強化を図るための基金として、電話相談窓口の充実など地方自治体における具体的な取り組みに活用されており、こうした取り組みを切れ目なく支援するため、継続かつ基金の積み増しが必要である
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、内閣府特命担当大臣(少子化対策)
あて |
件名 |
サイバー攻撃・情報保全対策に関する意見書 |
内容 |
衆議院や参議院、政府機関を狙ったサイバー攻撃が明らかになり、サイバー攻撃に対する国民の不安はこれまでになく高まっている。
我が国の重要な情報がサイバー攻撃で海外に流出することは、国益に大きな影響があり、政府が一体となってサイバー攻撃・情報保全対策を構築することが求められている。
特に現在、不定期開催となっている情報セキュリティ政策会議を定期開催することや、情報保全の危機分析、内外情勢分析、諸外国の政策動向等を定期的に国会に報告することで、わが国の情報保全対策に対する決意を内外に示すこととなる。
よって、本区議会は国会及び政府に対し、下記の事項について積極的に実現を図り、サイバー攻撃に対する国民の安心・安全を守るよう強く求めるものである。
記
1 国家としての安全保障の観点から、情報保全の基本戦略を早急に構築すること
2 わが国の防衛調達に関する情報管理、保秘体制を強化すること
3 政府は重要な社会基盤に対するサイバー攻撃の可能性を評価・検証し、地方自治体に対するサイバー攻撃対策についても、早急に戦略を構築すること
4 民間の優れた人材の技術を活用し、官民一体となった情報保全対策を構築すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、経済産業大臣、
防衛大臣、内閣官房長官、国家公安委員会委員長、 あて |
件名 |
原子力発電所の警備に関する意見書 |
内容 |
今般の福島第一原子力発電所の事故は、国際社会に大きな衝撃を与えた。原発の安全対策は自然災害のみならず、テロ対策も重要であることは言うまでもない。
特に現在、収束に向けた努力が続けられている福島第一原発に対して、テロ組織等が攻撃を企てると、不安定な状態となっている原子炉から大量の放射性物質が放出される可能性もあり、厳重な警備態勢が必要とされている。
しかしながら、我が国の法体系、警備体制は十分とは言えず、原発を含めた重要施設の警備についても、国家として確固たる意志を示さなければ、テロリストの標的となり、国民の生命・財産を危機にさらす可能性があるものと考える。
よって、本区議会は国会及び政府に対し、下記事項について早急に検討し、実現するよう強く求めるものである。
記
1 「成田国際空港警備隊」を参考に、警察に新たに警備組織を創設するなど、警備体制の充実を図ること
2 海上からの攻撃に対処するため、海上保安庁と海上自衛隊の連携を強化すること
3 警察・自衛隊と周辺自治体を加えた防護訓練を実施すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、経済産業大臣、
国土交通大臣、原発事故の収束及び再発防止担当大臣、防衛大臣、
内閣官房長官、国家公安委員会委員長 あて |
件名 |
八ッ場ダム建設事業の早期完成を求める意見書 |
内容 |
八ッ場ダム建設事業は、治水機能に加え、都市用水の供給等、利水機能を確保する観点から事業化され、事業主体である国及び関係地方公共団体による長年にわたる合意形成のもとに進められてきた。
平成21年9月、前原元国土交通大臣が就任早々突然に、同ダムの建設中止を発表してから2年間が経過し、ようやく本年9月13日、関係地方公共団体からなる検証の場において、同ダムの建設が洪水調整、新規利水、流水の正常な機能の維持等の総合的な再評価の結果として最も有利であることが国から示された。また、本年11月30日には、国土交通省関東地方整備局が、利根川の複数の治水案のうち、コスト面などから同ダムを建設し利用する案を最良と評価し「継続が妥当と考えられる」との検証結果を出している。これを受け、前田国土交通大臣は、年内に事業継続の是非について最終的な判断を行う見通しとされている。
東京都は水道水源の約8割を利根川水系に依存しているが、利根川水系の水源施設は、全国の他の水系に比べて渇水に対する安全度が低いことに加え、近年の少雨化傾向等により、利根川水系の供給能力は、当初の計画と比較して、すでに約2割減少していることからも同ダムを建設し、都民の水源を守ることは必要不可欠である。
また、今年は東日本大震災、福島新潟豪雨、台風12号による豪雨などの自然災害により多くの被害が生じ、「想定外」と言う言葉では済まされない防災対策の重要性が再認識され、国の役割の中で最も重要なことは「災害から国民の生命財産を守る」ことであることを痛感した年でもあった。
100年に1度、200年に1度の災害にどのように対応するのか、今こそ防災対策のあり方が問われており、今できる対策は即座に実施するべきであり、首都圏を洪水と渇水から守る同ダムの建設事業を一刻も早く完成させることが喫緊の課題である。
よって、本区議会は国会及び政府に対し、これらのことに鑑み、下記事項の実現を強く求めるものである。
記
1 八ッ場ダム建設が最も有利であることが明確に示された今、この検証結果を最大限尊重し、直ちにダム本体工事に着手するとともに、基本計画どおり平成27年度までに同ダム建設事業を完成すること
2 地元住民の生活再建事業を早期に完成させること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、国土交通大臣 あて |
件名 |
都立水元公園におけるきめ細かな放射線量の測定を求める意見書 |
内容 |
福島第一原発事故にともない、東京都内各地でもホットスポットが大きな問題となっている。中でも、本区における放射線量は23区内でもっとも高い数値が出ていると報道もされている。
このような中、都内有数の水郷公園として自然豊かな水元公園は、区内はもちろんのこと、多くの方々が訪れる公園であるが、放射能汚染に対する不安の声が、来訪者をはじめ多くの方々から寄せられている。
また同公園は、近隣の幼稚園や保育園、小学校の遠足や自然体験などにも活用されてきたが、最近では保護者などからも利用を控えるよう関係機関に対して要望が出されている。
こうした状況下、11月17日付で東京都環境局が「都有施設における局所的な放射線量の調査結果について」を発表し、水元公園内においては12箇所の数値も示されたところである。
しかしながら東京都は、今回の測定結果をもとに今後都有施設全般にわたる調査や経常的な調査は基本的に不要としているが、本区議会は東京都に対し、広大な面積をもつ水元公園において、さらにきめ細かな測定を行なうよう強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
東京都知事 あて |
件名 |
安全な自転車走行ができる環境整備を求める意見書 |
内容 |
警察庁は平成23年10月25日、「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策」を推進することを発表した。これは、東日本大震災による交通の混乱から自転車が通勤手段として見直され、利用の進展が見込まれること、平成22年中の自転車関連の交通事故が事故全体の2割を占めること、自転車乗用中に死傷した者の約3分の2に何らかの法令違反が認められることなど、第9次交通安全基本計画で掲げた「平成27年までに24時間死者数を3,000人以下とし、世界一安全な道路交通を実現する」という目標を達成する上で自転車に対する対策が欠かせないためとしている。
また、道路交通の場において自転車は歩行者と同様の取り扱いをされるものとの誤解が生じているため、自転車は「車両」であり、本来、車道を通行すべきものであることを、自転車利用者のみならず、自動車等の運転者を始め交通社会を構成するすべての者に徹底させるとしている。
しかし、自転車専用通行帯の整備はもちろん、その他にも様々な環境を整備しなければ、車道に出た交通弱者である自転車が事故に遭う危険性が高まることが予測される。
例えば、横断歩道脇の普通自転車通行指定部分を通行しようとした場合、自転車専用通行帯が整備されていれば、そのまま真っ直ぐに進むことができるが、現状では、自転車が渡ろうとすると、車道から左折して歩道に入り、横断することになる。しかし、自動車から見れば、それまで車と並走して走っていた自転車が左折した直後に直進をすることになる。自動車が一緒に左折した時に巻き込む危険性も十分に考えられる。また、車道の混雑状況により車道を走行できない場合には、歩道をやむを得ず通ることができることを公に明示する標識などの設置を行う必要がある。
よって、本区議会は政府に対し、下記の項目の実施を強く求めるものである。
記
1 従来の道路状況では、混合交通に対応しきれないため、環境整備を進めること
2 都市部と地方では、状況が大きく異なるため、地域性を鑑みて判断をすること
3 自転車の通行量が特に多い片側2車線以上の道路において、自転車道等の整備を検討することとしているが、地方自治体に任せるだけでなく、財源を含めて国が積極的に進めていくこと
4 高齢者や児童、幼児などが自転車を利用する場合、一定の条件で歩道の通行を認めるとしているため、学校等での交通指導などの充実を図ること
5 走行中の携帯電話やヘッドホンの使用、飲酒運転、逆走、暴走行為等の対策としてマナーの徹底と指導に取り組むこと
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
内閣総理大臣、文部科学大臣、国土交通大臣、国家公安委員会委員長 あて |
件名 |
「こころの健康基本法(仮称)」の法制化を求める意見書 |
内容 |
今日、国民の「こころ」は深刻な状況にある。我が国では320万人以上、つまり40人に1人以上という人々が、精神疾患のために医療機関を受診している。
また、毎年3万人以上の人々が自殺によって命をなくしているが、このうち9割は精神疾患に罹患していた可能性があるとされており、「こころ」の健康の問題は喫緊の課題である。
世界保健機関(WHO)の個人と社会が被る損失を計算した健康・生活被害指標、障害調整生命年(DALY)では、日本を初めとした先進各国において、がんや循環器疾患と比べても、精神疾患は最も命と生活に影響することが明らかになった。欧米ではこの指標に基づいて国民の健康についての施策が進められているが、日本では十分な施策がとられていないのが現状である。
このような事態を受け、平成22年4月には当事者や家族、医療福祉の専門家、学識経験者が中心となり、国民の「こころ」の健康を推進するための精神保健医療改革の実現に向けて、「こころの健康政策構想会議」を発足させた。同会議は、「こころ」の健康の危機を克服し、安心して生活ができる社会、発展の活力のある社会を実現するには、「こころ」の健康を国の重要施策と位置づけ、総合的で長期的な政策を実行することが必要であるとして、そうした施策の基盤となる、「こころの健康基本法(仮称)」の制定を求めている。
よって、本区議会は国会及び政府に対し、国民すべてを対象とした、「こころ」の健康についての総合的で長期的な政策を保障する「こころの健康基本法(仮称)」の制定を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月15日
葛飾区議会議長
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣 あて |
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